消費者の”王様”化
東洋経済12月17日号の122ページに興味深い記事があった。
近年「消費者」の力が非常に強くなり、経営者がその要求に応えようとすることにより、「労働者」が効率よく働くことが要求されている。
効率よくとは、より安い賃金で、オンデマンドで、長時間、不規則に、そのうえ安全に注意して働かなくてはならないことを意味する。
となると、幸せなのは「労働者の部分が少なく、消費者の部分が多い人々」ということになる。
内閣府調査による「現在の生活に対する満足度」は70代、20代が高く、また男性より女性が高い。一方で満足度が最も低いのは40代男性だ。
山田氏は労働者受難の時代が続けば、「労働する意欲」がなくなってしまうだろう。としている。
確かに日本のサービスは高水準で、「そこまでやらなくても」、と感じるものや、「そこまでやって、働いている人は家族との時間やプライベートの時間をもてるのだろうか」と感じるものもある。
何ごともバランスが大切ではないかと思うが、競争原理が働く以上、労働者受難の時代は続きそうである。