2014-01-01から1年間の記事一覧

ローマ人の物語43 ローマ世界の終焉(下)

自分自身に自信が持てなくなった人はしばしば、ちがいをことさら強調することによって自信をとりもどせた気になるからだ。 (16ページ)少数の勝者で多数の敗者を統治しなければならない場合の鉄則は、既存の統治階級の温存、につきる。既成階級を変革した…

脱会議

組織で成果を出すために、「誰が、いつまでに、何を、どれくらい、どのような方法で実施するのか」についての行動計画を決め、実際の結果と予測とのギャップを埋めるために「何をどう改善するか」を考えるのがマネジメントの基本です。 (88ページ)会議と…

ローマ人の物語42 ローマ世界の終焉(中)

特権を有する人々が閉鎖的になるのは、人間性の宿命でもある。 (38ページ)自身で経験したことにしか考えが及ばないようでは、官僚はやれても政治家はやれない。 (58ページ)大事を成すには、情熱的でエネルギッシュであるだけでは不充分で、そのうえ…

ローマ人の物語41 ローマ世界の終焉(上)

人間ならば誕生から死までという、一民族の興亡を書き終えて痛感したのは、亡国の悲劇とは、人材の欠乏から来るのではなく、人材を活用するメカニズムが機能しなくなるがゆえに起る悲劇、ということである。 (カバーの金貨について)人間の運、不運は、その…

ローマ人の物語40 キリストの勝利(下)

自分の考えを行動によって示す者にとっては、正直に告白しないほうが適策である場合が多いのである。 (63ページ)

ローマ人の物語39 キリストの勝利(中)

権力とは、他者をも自分の考えに沿って動かすことのできる力であって、多くの人間が共生する社会では、アナルキア(無秩序)に陥ちたくなければ不可欠な要素である。 (59ページ)官僚機構は、放っておくだけで肥大化する。それは彼らが自己保存を最優先す…

ローマ人の物語38 キリストの勝利(上)

「パクス・ロマーナ」(ローマによる平和)の終焉は、広域経済圏の終焉でもあったのだ。帝国の端々にまで張りめぐらされていた交通網は各地で断ち切られたままであったし、たび重なる蛮族や盗賊の襲撃は運送費の高騰をもたらしていた。 (14ページ)トップ…

ローマ人の物語37 最後の努力(下)

コンスタンティヌス以降はもはやローマ帝国ではない、としてペンを置いてしまう史家もいたほどである。 しかし私は、死ぬとわかった時点で早くも病室を出るよりも、どのように死んでいくかを見守りながら最後まで看取るほうなのだ。 ・・・だが、愛した人の…

ローマ人の物語36 最後の努力(中)

一国家の誕生から死までをあつかう通史を書いていて痛感することの第一は、人間にとっての幸不幸は、自分に合った時代に生れたか否か、にかかているということだ。資質も才能も努力する意志も、この一事を前にしては価値が薄れる。だから私も、成功の条件と…

ローマ人の物語35 最後の努力(上)

自らの限界を見極める能力はあり、またそれに基づいて方針を立てる能力はあっても、それを時を無駄にすることなく実行に移すには、いさぎよさ、としてもよい姿勢が求められる。 (32ページ)危機の状態から脱しようとするときには、最も本源的な命題にもど…

テニスメモ・サーブ

右ひじを頭からなるべく遠く、高い位置に。理想は両肩の延長のライン上。 ラケットも頭からなるべく遠くで脱力によりラケットダウン。

ローマ人の物語34 迷走する帝国(下)

人間世界では、なぜか、権威失墜の後に訪れるのは、残されたもの同士の団結ではなく、分裂である場合が圧倒的に多い。束ねる役割を果していた存在が消滅したことによって、それまで自分たちよりは上の存在によって束ねられていた人々は、いったんはバラバラ…

ローマ人の物語33 迷走する帝国(中)

強敵と常に向かい合っている兵士が、最強で最精鋭の戦士になる。 (67ページ)正直に本心を吐露すること自体は悪くない。だが、それをしてよいときかよくないか、と、してよい相手かそうでないか、のちがいは厳として存在する。 (76ページ)兵士たちの…

テニスメモ・フォアハンド

打点を前に。右ひざを曲げて。

ローマ人の物語32 迷走する帝国(上)

公正な税制こそが善政の根幹と言われる由縁だが、なぜなら善政とは正直者がバカを見ないですむ社会を実現することだからだが、税率を可能な限り低く抑えしかもそれを上げないことも、善政を目指すならば忘れてはならない重要事になる。(32ページ)権利と…

大人げない大人になれ!

私のスタイルは単純である。自分より偉い人や強い人の意見はいったんはすべて否定していくのだ。 ・・・なぜこのようにするのかといえば、権力を持った人の考えは、完璧な独裁者でもない限り、民主主義の論理に沿って部分最適に向かうからである。乱暴に言え…

ローマ人の物語31 終わりの始まり(下)

軍隊とは、ローマ時代にかぎらずどの民族でもいつの時代でも、恵まれない生れの者にも門戸が開かれていた、数少ない実力主義の組織である (12ページ)「小事」まで批判を受けてはならぬという想いで進めると、「大事」が実現できなくなる。大胆な改革を進…

ローマ人の物語30 終わりの始まり(中)

立派な人物ならば仕事面でも立派な業績をあげると思いたいところだが、現実はそう甘くない。だからこそ歴史を読むと、愉しいと同時に哀しくもなるのだと思う。 (カバーの銀貨について)(トライアヌスの円柱とマルクス・アウレリウスの円柱を比較して)パト…

ローマ人の物語29 終わりの始まり(上)

人間には、他者を押しのけたり排除したりまでして昇進することが、死んでもできない人がいる。 (43ページ)自己中心主義者のほうがかえって、徹頭徹尾誠実である人の効用には敏感なものなのである。 (43ページ)「頭」と「手足」がともに想いを共有し…

ロスジェネの逆襲

仕事は客のためにするもんだ。ひいては世の中のためにする。その大原則を忘れたとき、人は自分のためだけに仕事をするようになる。自分のためにした仕事は内向きで、卑屈で、身勝手な都合で醜く歪んでいく。 (367ページ)

親子ランニングレッスン

微熱をおして、EXILEのトレーナーをしている吉田さんのランニングレッスンに息子と参加。4倍近くの倍率だったらしい。 西新宿のコズミックセンター小体育館にて。 短距離では体幹の安定と柔軟性が大事ということで、最初にストレッチと体幹トレーニング。 …

ローマ人の物語28 すべての道はローマに通ず(下)

インフラとは、需要があるからやるものではなく、需要を喚起するためにやることであるのかもしれない。 (22ページ)同胞に選択肢を複数もつことの有利を教えたということでも、「アッピア街道」と「アッピア水道」の建設は、ローマの歴史を画する大事業に…

知の武装

最近の日本外交は、旧大日本帝国陸軍の悪しき伝統を引き継いでいるようで、目標を明確に設定しようとしない傾向が強いですね。目標も設定しないまま、ただただ「一生懸命やっています」と姿勢ばかりを強調する。その評価を、計画を企画・立案した人がするわ…

ローマ人の物語27 すべての道はローマに通ず(上)

敷石のふちが丸くすり減っているのは、ローマ帝国が衰退しはじめて以後の長い歳月にわたる、メンテナンスの欠如による減少であることがわかるはずだ。そして、メンテナンスの欠如とは、それを担当していた組織が機能しなくなるから生ずる現象であり、国家が…

ローマ人の物語26 賢帝の世紀(下)

被統治者が贈りたいと思うものを受けるのも、統治上の一策なのである。 (24ページ)(ハドリアヌスが人質であったパルティアの王女を返還したことをうけ)外交も戦闘に似て、相手側が予想もしなかった戦術で攻めたときに勝つ。つまり、最も大きな効果を産…

ローマ人の物語25 賢帝の世紀(中)

君主ないしリーダーのモラルと、個人のモラルはちがうのである。一私人ならば、誠実、正直、実直、清廉は、立派に徳でありえる。だが、公人となると、しかも公人のうちでも最高責任者となると、これらの徳を守りきれるとはかぎらない。ラテン語では同じく「…

紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている

「目標が達成できるか否かはリーダー次第。リーダーが二年といえば二年。三年といえば三年。そして半年と言えば半年です。現場の話を物わかりよく聞いていたら、三年あっても復興工事なんて終らない」 (110ページ)

ローマ人の物語24 賢帝の世紀(上)

女とは、同性の美貌や富には羨望や嫉妬を感じても、教養や頭の良さには、羨望もしなければ嫉妬も感じないものなのだ。 (61ページ)空洞化とは、まず第一に人間の数の減少からはじまるのだから。 (82ページ)人間とは、身銭を切って投資してこそ、投資…

ローマ人の物語23 危機と克服(下)

報復とはしばしば、理性ではなく感情の所産であることを忘れるわけにはいかないのである。 (61ページ)自治は認められても財源を伴わないのでは、自治の権利とて行使しようがない。 (104ページ)機能的で公正な税制は善政の根幹であり、これを、安全…

ローマ人の物語22 危機と克服(中)

合理的思考と文明度は、比例の関係にあるのかもしれない。 (25ページ)目的のためには手段は選ばず、とは、マキアヴェッリでも言っていない。マキアヴェッリは、目的のためには有効ならば手段を選ぶ必要はない、と説いたのである。 (31ページ)敬意と…