違和感の正体

航空自衛隊の前空幕長の論文と更迭、記者会見などを見ていて、もやもやとした違和感を感じていたのだが、これをクリアにしてくれたのが日経ビジネスオンラインに掲載されている伊東乾氏のコラムだった。

11月5日付のコラムで、これが文民統制の根幹にかかわる問題であることを指摘している。

前空幕長は「自由な意見を言えないのはおかしい」と発言していたが、国の「軍事力」を担当する部署の人間はこと政治に関する限り、現役の間は「自由な意見を言ってはいけない」のだ。

軍事力は政治家の方針のみで動かされる、というのは徹底されなければならないことであり、政府がこの方針でやると言っているのに「軍事力」を担当する部署の、しかも高官が「私は別の考えだ」と言ってしまうのは「軍事力」の暴走につながりかねない危険な一歩だ。

これを空幕長というトップマネジメントにいる人間が意識せずにやっているというのが恐ろしいし、根の深さを感じてしまう。。。

このコラムの著者、伊東氏の本業は音楽なのだけど、政治に関する視点がとても鋭い。上記コラムの後に書かれているオバマ氏に関する考察も目から鱗のものばかり。オススメです。