ホワイトカラー エグゼンプション
この制度は自分の裁量で仕事を進めることができる社員には時間ではなく成果に応じて賃金を支払う仕組みで、「1日8時間、週40時間」の法定労働時間を超えて働いても、残業代が払われなくなるというものだ。
http://www.asahi.com/job/news/TKY200611210387.html
最近急に新聞や経済紙で目にするようになったが、導入に向け検討が進んでいるという。
経団連は推進の立場だが、経済同友会は「仕事の中身や量、スケジュールまで自分で裁量をもっている従業員は多くはない」と、当面の導入には懐疑的だそうだ。
さて、ずっと気になっているのが、私の宝である友人達や子供の友人のパパさん達の過剰なまでの働きぶりである。
例えば経営者で、今頑張れば将来大きな見返りが期待できるならそれはそれで良い。
趣味を仕事にしていて、楽しくて仕方がないなら良いだろう。
でもはたから見ていると、真面目で誠実な彼らは、納期やコストや収益などの目標を与えられ、それに対する充分な予算や裁量を与えられないまま走り続けているように見えるのだ。
転職する前の自分も、目標を与えられると、その目標が妥当かどうか考えずに(考えたところで変更できるわけでもなく)達成するために頑張っていた。
「仕事の中身や量、スケジュールに対し自分で裁量を持つ」ためには「目標を自分達で設定する」
ことが必要であり、会社の全体最適を考えて目標を自分達で設定することのできる立場にいる人は経営陣などほんの限られた人たちだろう。
間違えても経団連の主張するような「年収400万円以上」の人たちではない。
強引に導入でもしたら、ますますサラリーマンの多くは疲弊してしまうだろう。
効率的に一所懸命働き、家族や友人との時間を楽しく豊かに過ごす。
そんな人生を送りたいし、それが多くの人にとって可能な社会になって欲しいと思うのだ。