[時事]ベーシックインカムという考え方

先日、週刊ダイヤモンド山崎元氏のコラムで「ベーシックインカム」という考えが紹介されていた。

以下氏のコラムから引用。
すべての国民に働き・稼ぎ・資産額などをいっさい問わず一律に一定額を給付する制度のことだ。たとえば、1人毎月5万円なら、4人家族の場合毎月20万円が給付される。豊かとはいえないが、生きてはいけそうだし、家族の誰かが働くことを考えると十分生活できそうだ。


なんじゃこりゃ?社会主義か?と腰を抜かしそうになったのだけれど、その先を読んでみるとなるほどこれは有りだと納得してしまった。
以下はコラムより抜粋。
・どの所得でも、より稼ぐほうが、可処分所得はより増えるという関係が満たされている。つまり働くことへのインセンティブはどの所得レベルでも保たれる。(ある程度稼げるようになると打ち切られる生活保護よりも合理的)
・4人家族で稼ぎ手の年収が200万円なら、世帯の年間可処分所得は380万円になる。現在いわゆるワーキングプアでも、所帯も子どもも持てるのではないか。
最低賃金を上げると、雇用が減る可能性があるが、稼ぎが少ない人をベーシックインカムでサポートするなら、そのような弊害がない。
・条件審査がないので、生活保護の申請で苦労することも、精神的な苦痛もない。
・条件審査がないので、行政の手間が省けるから、行政コストも下がる。
・おカネの使い道が個人の自由。
・現在の制度では、国民年金の保険料を払い続けた人の年金給付額が生活保護の支給額よりも安いような納得しがたいことが起こるが、年金と生活保護ベーシックインカムに置き換えてしまうと、そのようなことは起こらない。
・お金持ちにもおカネを渡すことに反発する向きもあるが、お金持ちからは十分な税金を取るので差し引きに問題はない。


なるほど。この考え方は優れているように思える。
現在問題になっている貧困率の引き下げについては特効薬になるだろうし、少子化対策にもなりそうだ。