ローマ人の物語29 終わりの始まり(上)

人間には、他者を押しのけたり排除したりまでして昇進することが、死んでもできない人がいる。
(43ページ)

自己中心主義者のほうがかえって、徹頭徹尾誠実である人の効用には敏感なものなのである。
(43ページ)

「頭」と「手足」がともに想いを共有している組織は、健全であり、ゆえに強いのだった。
(63ページ)

真の問題は別にある。アントニヌス・ピウスによって本国にいても帝国の統治は可能であるとことが示されたことで、属州体験の重要性への認識が薄れてしまったことであった。
(162ページ)

賢母と良妻は必ずしも一致しないことくらい、女ならば誰でも知っている。
(211ページ)