海の都の物語(6)

■[本・映画]海の都の物語(6)

マキアヴェッリの著作が、ルネサンス時代を代表するだけでなく、時代を超えて通用する政治哲学の古典となり得たのは、理想を述べたからではなく、現実を喝破したからである。・・・勝手に平和宣言をしただけでは平和は達成できないところが、永遠のもんだいなのである。
(13ページ)

民衆は、衰退期に入っても、彼らなりの活力を維持し続けるものだ。恐ろしいのは、指導者階級の活力の衰えなのである。
(89ページ)

英雄待望論は、報われることなど期待できない犠牲を払う覚悟とは無縁な人々が、自己陶酔にひたるのに役立つだけだからである。
(94ページ)