ローマ人の物語42 ローマ世界の終焉(中)

特権を有する人々が閉鎖的になるのは、人間性の宿命でもある。
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自身で経験したことにしか考えが及ばないようでは、官僚はやれても政治家はやれない。
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大事を成すには、情熱的でエネルギッシュであるだけでは不充分で、そのうえさらに冷徹さが求められる。
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人間は、誰かを頼ることに慣れると、もはや自力では立てなくなる。
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一国の最高権力者がしばしば変わるのは、痛みに耐えかねるあまりに寝床で身体の向きを始終変える病人に似ている。
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